野生のスナメリさんの撮影に何とか成功しました!

6月に回天記念館の投稿をさせて頂いた時に、私の父親から聞いた野生のスナメリとの思い出話について書きましたが、私も無性に野生のスナメリに会いたくなりました(笑)。
水族館に行けば可愛いスナメリが観れるのは分かっているのですが、私達の暮らしている日本の身近な海に普通にスナメリが暮らしているという事実をこの目で確かめたい、できれば写真に収めたいという衝動に駆られました。
スナメリが比較的よく生息しているといわれる山口県の瀬戸内海にある周防大島周辺海域にターゲットを絞り、スナメリウォッチングをする計画を立てました!
周防大島の「前島航路」がスナメリに遭遇できるチャンスが多いと評判なので久賀港~前島間を結ぶ定期船に乗船しました。
といっても、スナメリは絶滅危惧種に指定されている程ですので、遭遇できる確率は3割程度。3~4回行ってそのうち1回観れたらいい方だそうです。
久賀港の定期船乗り場です。

早速乗船して前島へ向かいました。片道20分、往復40分の旅です。
この日は風も殆ど無く、海も凪いでいてスナメリさんが観れそうな条件は揃っていました。

じっくり目を凝らしますが、スナメリさんは現れません

結局行きは1頭も観ることができず前島に到着しました。船長さんが話をしてくださいました。
私:「なかなか見つからないものなんですねぇ~」
船長さん:「今日は海のコンディションはええんですけどね。でもおらんみたいですねぇ。朝はおったですけどねぇ」
定期船は1日に3便あり、私が乗船したのは11:20の便で、早朝の7:10の便の時はまぁまあスナメリさんが観れたそうです。
10分休憩後船はすぐに久賀港に戻るため出航しました。帰りの船でもスナメリさんは一向に現れず、
あと5分くらいでこの船旅も終わろうかというその時、前島航路の西側200m位先の海面から突然、
1頭のスナメリさんがジャンプしたんです!!!!!!!
それもザトウクジラがよく行うことで有名な背面ジャンプでした。
他の乗客の人達も一斉にカメラやスマホを向け、私も急いで愛用の望遠カメラを構えました。
20秒後位にまたスナメリさんがジャンプしたんですが、最初にジャンプした場所から泳いで移動しているのでどこから出てくるか分からないんです。
それもジャンプして着水するまでは一瞬なので、これではカメラでの撮影は難しいと思い、じっくり観た方が良いと気持ちを切り替えました。
スナメリさんはもう1回元気なジャンプを見せてくれました。
写真は撮れませんでしたが、ちゃんと観れましたし、スナメリさんは本来あんなにダイナミックにジャンプはしないそうなので、非常にラッキーでした。
それにしても周防大島の海、本当に綺麗だったですねぇ~。スナメリさんが観れなかったとしても、この景色が観れるだけで十分心が癒されます。

しかしスナメリさんをどうしても写真に収めたい気持ちが強く、本当に諦めの悪い私は今度は、
何と別の日に柳井(山口県柳井市)~三津浜(愛媛県松山市)間の防予フェリーに乗船したんです(笑)!
フェリーの右下にイメージキャラクターのスナメリ、メリ坊君が写ってます。

柳井~三津浜まで片道何と2時間30分。途中に周防大島の伊保田港という港があったんですが、帰りのフェリーの便数が少なく、一度下船すると移動も徒歩になり数時間足止め状態になるのでいっそ四国まで渡ってみようと思いました。
日帰りなので時間はあまり無いですが、上手くいけば松山市内を散策、道後温泉にも行けるかな~というのもありました。
周防大島の大島大橋です。この海域でスナメリさんの目撃情報が多いです。

出航してから10分くらい経った時だったでしょうか?航路の300m位北側の海面から突然1頭のスナメリさんが息継ぎのために背中を見せました。しかし私はまさかこんなに早く観られるとは思わず、あっけにとられてしまい、カメラを構えてもいませんでした。
急いでカメラを構えるも、もうそのスナメリさんは海面から姿を消しました。
次に浮かんでくるチャンスを窺いずっとカメラを構えていましたが、もうそのスナメリさんが姿を現わすことはありませんでした。
絶好のシャッターチャンスを逃してしまい、私は呆然としてしまいました。その後「ん?」という場面は何回かありました。
下の写真でも海面にスナメリさんか?と思われる変化が・・・でもじっくり待ちましたがスナメリさんは現れません。

今度こそスナメリさん?と思いシャッターを押しましたが・・・
今度こそスナメリさんか?と私はシャッターを切ろうとしましたが・・・

流木でした
流木でした・・・(残念)
結局その後スナメリさんは1頭も現れず、そのまま三津浜港に到着しました。下船して松山市内を観光したい思いもあったのですが。
「どうしてもスナメリさんの写真が撮りたい」
という気持ちが強く、暗くなるとスナメリさんの撮影が難しくなると思ったので10分後にそのまま柳井港に戻る船に乗船し、残りの2時間30分に全てを賭けました!

帰りのフェリーでも私は落ち着かず、必死にスナメリさんを探していました。まるでなかなか釣れないとすぐに場所を変わりたがる釣り
人のように(笑)、船上の甲板を右端から左端まで頻繁に移動しまくっていました。
じっとカメラを構え海面を凝視していたのは私ぐらいでした(苦笑)。
乗客の方達は船内で歓談したり、座敷で寝ていたり、思い思いの時間を過ごされていました。
スナメリがいるということは分かっていても、観れる確率は決して高くないので長時間海面を眺めるというのも疲れるからかもしれません。

船旅も残り30分位になり、周防大島の海域に入ったところで、カメラやスマホを持った人達が少しずつ甲板に集まってきました。周防大島の海域にスナメリがいるということを知ってい
るからでしょうね。
しかしそれでもスナメリさんの姿は確認できず、終点の柳井港が近づいてきて半ば諦めかけたその時、航路の300m位北側の島の沿岸に白波というか、しぶきの様なものが見えたんです。
「もしかしてスナメリさんかも?」「いやどうせまた違うかも」なんて考えている余裕は無く、私は無我夢中でシャッターを連射しました。
スナメリさんの姿を写真に収めるためには、スナメリさんの背中が見えてからではもう遅いと思ったからです。
しかも、遠すぎてスナメリさんがいるかどうかなんて分からない・・・。
柳井港に着いてから画像を確認しました。カメラに一応画像の拡大機能はついているのですが液晶モニターが小さく、しぶきの様なものは写っていましたがやはり遠すぎてよく分かりませんでした。
帰宅してからパソコンで画像を拡大したら写っているかもと思い、そこに一縷の望みを託し車で帰路に就きました。
しかし朝から飲まず食わずでずっとスナメリさん探しに没頭していたので死ぬ程腹が減っていた私は、車で山陽自動車道を走行中、玖珂パーキングエリア(上り)まであと2kmという標識を見つけました。
しかし描いてあるのはコーヒーカップだけでナイフとフォークの絵は描かれていませんでした。
それでも空腹に耐えかねた私はまるで駆け込み寺のように玖珂パーキングエリアで下車したんですが、ちゃんとフードコートがあって助かりました。
私はラーメン好きなので、どんな味かは知りませんでしたが名物の玖珂ラーメンを注文し食べたんですけど、これがホントに美味しかった!!!
死ぬ程腹が減っていたのもありますが、豚骨スープにコシのあるストレート細麺で、凄く洗練された味!また絶対食べに来ようと思いました。

https://www.w-holdings.co.jp/sapa/10350/gourmet
帰宅してから私は撮影した画像をドキドキしながら祈るような気持ちで早速パソコンで拡大していきました。
遠くにあった被写体が物凄く近くに見えてきましたが果たして・・・・・
「!」
いた~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!(歓喜)
右に2頭?3頭にも見えます。スナメリさんの親子ですかね?少し離れて左にもう1頭います。


イルカのように背びれがついていないのもスナメリさんの特徴です。

島の沿岸から観た方が近くてよく見えたでしょうね。まぁこれも運とタイミングなので仕方ありません。でも電車が通っているので無理ですね・・・。

いや~、諦めずにシャッターを連射し続けて良かったですね~。私があまりに写真に拘るものですから、スナメリさんがお情けで姿を現わしてくれたんでしょうか(笑)。
翌日、医院での診療後、私はスタッフの皆にスナメリさんの撮影に成功した事をやや興奮気味に話してしまいました(笑)。つい最近前島航路に行った事も皆には話していたので皆の反応は、「エッ?また行ったんですか?」と短期間に2度も遠方までスナメリさんを観に行ったことに少々呆れつつも大人の対応(笑)。
「へぇ~~~、ホントに撮れたんですか?凄~い(笑)。」
「ちゃんと観れて帰れて良かったですね~。でもホントに瀬戸内海にいるんですね~。」
「観れたら子供さんとかめっちゃ喜びそうですよね」
私:「大人の僕でもめっちゃ喜んだよ。まぁ僕も子供みたいなところあるけどねぇ。」
と、私が一言発した途端、スタッフのMさんの顔がみるみる真っ赤になり、声を上げて笑い始めたんです。私の一言が余程的を得ていたように感じたのか、彼女は完全にツボにはまってしまい、笑いを堪えるのが必死な様子。ず~っと笑いが止まらないんです(笑)。
「Mさん、僕の話を聞いて喜んでくれてありがとう。「僕=子供みたい」っていうのが余程可笑しかったんだね。
でもちょっと笑い過ぎじゃないスか(笑)?
敢えて言わせてもらうと、MさんはTVでの仕事は向いてないよ。これがTV出演なら、もう放送事故だよ(笑)」
でもスタッフさんにも、この記事を見て下さっている皆様にも、是非スナメリウォッチングに行って頂きたいです。スナメリさんが観れるチャンスはそう多くは無いですが、船旅で絶景も堪能できますしね。私もいつか、前島航路で観たあの元気にジャンプするスナメリさんを何とか写真に収めたいです(笑)!


